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焼肉ライクが示す「大きな誤算」急成長から一転《閉店ラッシュ》へ…あらわになった「フランチャイズビジネス」の過酷な現実(現代ビジネス)

2025-04-06

著者: 蒼太

焼肉店の倒産急増

コスト上昇による業務圧迫、コロナ禍の参入過多による競争激化、節約志向の高まりによる需要不足などにより、焼肉店の倒産が急増している。市場では、肉質が優れた焼肉店よりも、コストパフォーマンスが求められる傾向が強く、店舗数上位10社の中で、前年度より店舗数を増加させているのは「焼肉きんぐ」「熟成焼肉いちばん」だけである。

閉店ラッシュの背景

一方で、最近出店した店舗や閉店が相次いでいる。前年度の全国594店舗から、次第に減少しているところもある。特に「焼肉ライク」は、閉店が続出しており、その急成長ぶりからどのようにしてこのような現実に至ったのか、調査してみる必要がある。

急成長した焼肉ライク

焼肉ライクは、出店戦略で爆発的に店舗数を増やした。1位の牛角の創業者である西山知義氏が率いるダイニングポータルジャパンが展開し、現在、世界13カ国に展開している。しかし、最近行った調査では、需要の減少と共に、一度立ち上げた店舗数が減少していることが明らかになった。なぜ焼肉ライクの店舗数が減少しているのか、要因を企業、競争、集客の3つの視点から考察してみたい。

フランチャイズビジネスの厳しい現実

焼肉ライクが直面している現実は、実はフランチャイズビジネス特有の厳しさも含まれている。特に新たに立ち上げた店舗が思った以上に集客していない場合、フランチャイジーへの負担が重くなり、閉店を余儀なくされるケースが見受けられる。104店舗のうち、急成長や経営の改善が求められているが、その資金やノウハウ、サポートが不足している現状が生じている。また、一般的にフランチャイズの成功には、十分なマーケットリサーチと顧客ニーズの分析が不可欠であり、競争が激化する中で、新たな価値を提供することが求められる。

消費者の期待と新たな競合

過去の急成長を背景にして、消費者の期待も高まりつつあり、新たな競合も現れ、さらなる厳しい環境を生み出している。このような中で、なぜライクの店舗数が減少しているのか、その要因を今後の出店戦略と共に見直す必要がある。

一人焼肉の未来

焼肉ライクは、「一人焼肉」という新たなスタイルを提唱しているが、果たしてそのサービス形態に今後どれだけの需給が見込めるのか、業界関係者は注視を続けている。