世界で唯一の「シャチ」の秘密を伝授するシャチ一家を発見!
2024-12-04
著者: 健二
シャチ(学名:Orcinus orca)は、生物学的に全て同じ一種にまとめられますが、住んでいる海域や習性によっていくつかのタイプに分けられます。
例えば、食性の違いで分けると、小型クジラやアザラシなどを捕食するタイプ、魚類を食べるタイプ、シャケだけを食べるタイプなどが存在します。
また、生息域の違いでも、海岸近くに住むタイプや淡水域へ移動しながら狩りをするタイプもあり、多様性が見られます。
シャチはこうしたタイプごとに確固とした集団を形成しており、他のシャチ集団と出会っても言葉を交わすこともないため、交流することもありません。
人間のように、彼らのそれぞれの集団ごとの文化が継承されながら増加しています。このため、北アメリカ大陸とバハ・カリフォルニア半島との間の南北側に分布する細長い海「カリフォルニア海」を重点とするシャチ一族です。
カリフォルニア海に生息するシャチ集団は、以前から独特の食性を示すことが知られ、魚やウミガメ、海洋哺乳類を含む様々な獲物を選り好みしていることが最近の研究で明らかとなっています。その中でも特に興味深いのは、1990年代から観察されていた一部の個体が、特定の鮮やかな模様を持つことが確認されていることです。
さらに、メキシコ国立工科大学を中心とする研究チームがこの一族の追跡観測をしたところ、2018年から2024年にかけて4回にわたるシャチの追尾行動が確認されました。
4回の追尾のうち3回には「モクテスマ(Moctezuma)」と呼ばれる個体が参加しており、またモクテスマと行動を共にしている別のシャチも度々観察され、シャチダイバーシティの多彩さを感じさせます。
現在、シャチを追跡する集団は他に確認されておらず、この一族が唯一の存在として見られています。この多様性に満ちたシャチの集団は、今後も私たちに新たな発見をもたらすことでしょう。ぜひ彼らの生態系の秘密を探求し、一緒に理解を深めていきましょう!