
水夜サイエンスカフェ「第1弾を測る温度計?-宇宙観測のフロンティアを切り拓く最前端センサ-」を開催しました
2025-03-21
著者: 愛子
つい先日、サイエンスカフェの「水夜(すいよ)サイエンスカフェ」が5月5日(水)まで毎週開催されました。このサイエンスカフェは、筑波市内にある研究教育機関がテーマを提供し、気軽に科学を楽しむ場を提供するものです。
2月26日には、「第1弾を測る温度計?-宇宙観測のフロンティアを切り拓く最前端センサ-」というテーマで、KEK量子場測定システム国際研究拠点(WPI-QUP)の早稲田研究員が講演を行いました。ファシリテーターは、広報室の青木優美が務め、対話形式で進行しました。
講演では、早稲田研究員が自身の経験や趣味、研究テーマの概要を紹介し、研究者になった経緯や研究に対する熱意を、ユーモアを交えながら話しました。
「光1ミクロンを測る」というテーマについては、光を構成する最小単位である光子が、ミクロンと波の両方の性質を持つことを解説。光のエネルギーを測定するために、光を吸収してその温度上昇を「温度計」で測るという概要を詳しく説明しました。特にTES(超伝導転移端センサ)の動作原理についても、写真やイラストを利用して視覚的に解説しました。この探出器は、早稲田研究員が暗黒物質探査のためにも利用しています。
イベントは筑波で盛り上がり、多くの参加者が集まりました。オンライン参加者も含め、450名が参加し、参加者から多くの質問が寄せられ、科学への関心の高さが伺えました。「この探出器は特定のエネルギーの光にしか反応しないのでは?」という質問に対して、早稲田研究員は、探出器が広範囲なエネルギーを測定できる能力を解説しました。
このような取り組みは、科学クラフトの普及とともに、次世代の科学者や技術者の育成に寄与することが期待されています。今後もこのサイエンスカフェが続くことを願っています。関連する記事や情報は、公式ウェブサイトでも掲載されていますので、興味のある方はぜひご覧ください。