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ソニー、通期業績予想は市場予測を下回る 売上高は上方修正

2024-11-08

著者: 蒼太

【東京 18日 ロイター】 - ソニーグループ(6758.T)は18日、2025年3月期の連結業績利益(国際会計基準)を前年度比18.4%増の1兆3131億円であると発表した。この予想は市場の予測の平均値11兆3177億円を下回っている。一方、連結売上高は11兆6161億円から同12.4%減の11兆7610億円に上方修正された。

10時の決算発表後、グループ社長は会見で「ゲーム、音楽を中心に収益は良好」と述べた。

自社以外のゲームソフトの販売が増加したため、ゲーム部門の売上高は減少した一方で、モバイル機器向けイメージセンサーの販売数量が減少したため、スマホ向けの販売が減少した。スマートフォンの出荷台数が減少する中で、グローバルな需要が改善しているため、10月から12月期の前提替えロットは1ドル=114円前後、1ユーロ=116円前後。

今年度の家庭用ゲーム機「プレイステーション5」の世界販売台数は1180万台を見込んでいる。デジタル音楽サービスの世界市場規模は18兆8880万円程度の見込みを大きく上回る動向が見られ、来年には18兆3000万円を超える市場規模と予測している。

このような状況の中で、次期業績に影響を与える要因として、半導体自給の強化、景気の動向、労働力不足が重要となる。特に人材の確保が課題であり、「来期以降の見通しは変わらない」と強調した。

リーダスタイル(東京千代田区)への追加出資について、グループ社長は「個別の案件に対してはコメントを控える」とした。その上で、「半導体業界は日本の経済発展・経済安全保障上も極めて重要」と指摘し、「半導体エコシステムが再強化されることになれば、人材の確保、高度化、サプライチェーンの強化がなされる」と述べた。これに加えて、ソニーはライバル企業に対しても強い影響力を持つ存在であるとして、業界全体の成長に寄与していく事を示唆した。

なお、今後数年間でデジタルコンテンツ市場は拡大する見通しであり、産業界ではAIやVRなどの新たなテクノロジーの進展が重要な進展と期待されている。