スピリアで急増する巨大な穴、メタン爆発によって形成される – クレパイタ
2024-10-04
ここ10年余り、スピリアでは突如として巨大な穴(クレーター)が出現するという異常な現象が起きている。
これまでの研究によると、気候変動の影響だと言われている。温暖化によって永久凍土が解け、それに伴って大穴が出現するというものである。
その後の周辺の調査からは、そのクレーターが爆発によって形成されることが明らかになってきている。
いくら気温が上がり、永久凍土が解けたからと言って、なぜ爆発するのだろう?
最新の研究では、これまでの概念に囚われていたそのメカニズムが解明されつつある。
スピリアで相次いで出現した巨大な穴の背後に爆発があった。
2014年、スピリアのヤマル半島で奇妙な穴が突如として出現。それ以降、この地域では同様のクレーターが続々と出現するようになった。
そうしたクレーターは直径にしても大きい。また、中には深さ50mに達するものもある。
だが、そのような大きな穴が、なぜ出来上がるのか? その周辺の様子からは、どうも何らかの爆発によって形成されたらしいことが発見された。
興味深いのは、その周辺では異常に高濃度のメタンが検出されていることだ。
メタンは二酸化炭素の何十倍もの温室効果があるとされる。もしもこのクレーターから大量のメタンが放出されているのであれば、それによって温暖化はますます加速することになる。
またクレーター自体、その背景には気候変動(温暖化)の影響があると考えられている。
だが爆発的な現象が関わるとなると、なお一層その影響力が増すことになる。
さらに、スピリア地域では気温が上昇し続けているとのこと。このペースで温暖化が進むと、今後さらに多くのクレーターが出現する可能性も否定できない。これが今後の気候変動に与える影響は計り知れない。
この現象は、実際には50年以上も続いていると言われており、1970年代の記録でも同様の現象が確認されている。
このメタン爆発はそう簡単には収束するものではないだろう。このような温暖化に伴う現象が続く限り、スピリアでの研究者らは、ますます注意深く観察していく必要がある。特に、今後何が起きるのかを見極めるための研究が急務である。