「スタンディングデスック」の影響に疑問?全国チームが調査大剣な理由は“動くこと”
2024-11-28
著者: 桜
長時間の座りっぱなしは体に悪い──そんな理由でスタンディングデスックが脚光を浴びており、近年では多くの企業が導入しています。先端を行くオフィスでは早速取り入れられ、立ちながら遂行できる業務ができるようになったという事例も伝えられています。しかし、スタンディングデスックの効果についての疑問も呈されています。
具体的には、座りっぱなしの時間や生活習慣病、心血管系疾患との関連性について、実際に研究された結果が発表されました。
研究チームは成人8,073人の動作を加速度計で測定したデータを基に、1日の座っている時間や立っている時間が判断基準とされました。心血管系疾患(動脈硬化性心疾患、心不全、脳卒中など)や起立性低血圧(起立性低血圧、静脈瘤、遅発性静脈不全)との関係を調査した結果、長時間座っていることが心血管系疾患のリスクを上昇させることが明らかになりました。
この調査では、座っている時間の長さとリスクの増大に関して、実際にデータが裏付けられました。対象者について追跡調査を行った6.9年の間に、心血管系疾患が6,829件、起立性疾患が2,042件発生したとのことです。座っている時間が1日10時間を超えた場合、疾患リスクは1時間ごとに26%、心血管系疾患は同じく15%増加することが分かりました。
では、スタンディングデスックを取り入れた場合、解決できるのかというと、そう簡単ではないかもしれません。研究によれば、座っている時間が長い場合、心血管系疾患のリスクは増加し、立っている時間が増えると、起立性疾患のリスクが高まる可能性があるということが示唆されています。特に、スタンディングデスックに立っている時間が無理に長引くことで、違った健康問題を引き起こしかねないとも警告されています。
このような調査結果を踏まえると、スタンディングデスックの導入は一時的な解決策ではなく、体を動かすことが重要であるということが強調されます。運動の習慣をつけることや、こまめに立ち上がってストレッチを行うなど、工夫を凝らして健康を保つことが求められるでしょう。
今後も様々な研究が行われると思われる中、私たちは働き方を見直し、自身の健康を守るための意識を高める必要があります。