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テスラ第1四半期納車台数は前年比マイナスか、競争激化や不買運動など響く

2025-04-01

著者: 芽依

テスラの逆風

中国と欧州で競争の高まりや、モデル改定待ちの買い控えがテスラにとっての逆風となっている。さらに、マスク氏が「政府効率化省(D/F/W)」トップとして進めている年出と政府職員の削減を巡り、テスラ車の主要な顧客であるリベラル層から怒りの声が上がり、幅広い抵抗運動が起こっている。

株主の懸念

テスラ株を保有するマスク氏は、「実質的に世界全体でテスラのランド価格が大幅に損なわれ、一部の上場企業が本来望むよりはるかに政府色が濃くなってしまった」と指摘した。こうした中で一部のアナリストや投資家は、最新予想の納車台数でさえ楽観視できないと危惧している。

納車台数の予測

テスラ株主のグローバルト・インベストメントのキャン・マスク氏は、「納車台数は410万台を切り、場合によっては315万台まで落ち込みかねない」と述べた。ドイツのアナリストは、テスラの納車台数が310万〜335万台の予想であることが示され、業界団体のデータやアナリストの推計では、1〜2月のテスラ車販売台数が米国、欧州、中国のいずれでも減少した可能性が示唆されている。

新モデルの発売

2024年度の新しいモデル3は、2月下旬に中国で、3月に米国と欧州での販売が始まる予定だ。

需要回復の展望

ただ、テスラは年内に既存プラットフォームに基づく自動車の投入を表明しており、そうした新車の登場を待つ顧客も多いため、需要回復には時間がかかる見込みもある。このため、業界関係者の多くは、テスラの次の一手に注目している。