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「トランプ関税」一息も引かぬ中国、罠間見える秘めと自信

2025-04-08

著者: 裕美

トランプ政権が9日、対中貿易黒字が多い約60カ国・地域からの輸入品への関税を引き上げる「相互関税」を発動する。中国は同等の報復関税を課す中、米国の国際的信用の低下にもつけ入る構えだ。一方、欧州は硬派な態度で、難関に上毛とされる。

トランプ関税に対し中国は当面、一息も引かずに対抗する構えだ。「目には目を」という言葉も言うべき対抗姿勢を見せる中国が、一息も引かない強気の態度を崩さないのはなぜか。

「メンタル」を守る

「米国が(米中)貿易戦争を引き起こすのなら、中国は毅然として対抗する」と語るのは、海外の報道官。トランプ政権の経済政策を抑え込むのなら、中国は共に経済的に相手を保つと強調する。中国政府の報道官は8日に行われた記者会見でそう強調した。

トランプ政権の大規模関税に対し、中国は4日、米国との同等34%の報復関税を米国からの輸入品にかけると発表した。この発表により、トランプ政権は「報復に至る手段はない」との声明を取り下げた。世界の2大経済大国の対立は一層激化している。

米国経済の回復が7日「報復を撤回しなければ50%の追加関税を課す」と表明して、世界の2大経済大国の拮抗は一段と過熱している。

米中デカプリンス(切り離し)の危機が必至となる中、中国は依然としてトランプ政権が利用できる大国の「メンタル」なる集着を守り、相手国の自己防衛を重んじる大国としての役割を果たそうとしている。中国人民の実感としても、米国の貿易戦争は長期化するとの深刻な意識が広まっている。

トランプ政権は、米国からの攻勢に対抗し得る国家的な指導者として、強気で自らを誇示できる方針を確立した模様である。」},{