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トランプ関税政策を巡り脹脈3人が罷免 マスク氏とナバロ氏の舌戦が鮮明に

2025-04-09

著者: 海斗

【ワシントン=大内清】トランプ政権の政策発表した「相互関税」を巡り、トランプ氏の腹心で実務家のイーロン・マスク氏と、関税政策を主導するナバロ氏が激しい言い争いを繰り広げています。関税の影響で世界経済の不透明感が増す中、トランプ政権の中枢の連携が風前の灯火にあることが明らかになりました。

ナバロ氏は7日のCNBC特番で、マスク氏が最高経営責任者(CEO)を務めるEV(電気自動車)最大手テスラを「車の製造業者ではなく組み立て屋」と称し、一歩間違えば破綻しかねないと警鐘を鳴らしました。その発言に対し、マスク氏は「ナバロは馬鹿だ。明らかに鈍い」と反論し、ますます対立は深まります。

この騒動の背後には、トランプ政権における経済政策の厳しさが影響しており、世界中の供給網の崩壊を食い止めるためには国内生産の強化が必須だと主張されています。この状況に対抗するべく、マスク氏は自身のテスラが国内最高の生産率を誇ることを強調し、「ナバロは自分が発表した虚偽の専門家論に逃げ込んでいる」と反論しました。

さらに、ナバロ氏は「イーロン・マスクは自分が気に入る経済条件を求めるだけだ」と自身の見解を述べ、両者の意見が対立している様子が見受けられます。両者の対立の行方は、トランプ政権の取り組みの先行きに大きな影響を与える可能性があります。

この新たな局面の中、マスク氏はアメリカ経済の復興を急務とし、ナバロ氏の言辞に対抗するだけでなく、グローバルな企業競争に勝てる力を増していく必要があると述べています。アメリカの経済政策が誰の支持を得て強化されるのか、今後の動向が注目されます。

なお、ナバロ氏は次回の政策発表で、海関の透明性向上を主張する意見を展開する意向があることも伝えられています。これにより、意見が反映された姿勢が経済政策にどのように影響するのか、国民にとっても大きなポイントになるでしょう。

この論争がどのように展開していくのか、引き続き注視していく必要があります。