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トランプ氏、教育長官にマクマホン氏指名 プロレス団体のWWE元トップ

2024-11-20

著者: 結衣

【ワシントン=赤木亜紀】トランプ次期大統領は19日、次期教育長官にリンダ・マクマホン氏を指名すると発表した。マクマホン氏は米プロレス団体「WWE」の元トップであり、前政権では中小企業庁長を務めた。

マクマホン氏は夫のビンス・マクマホン氏とともにWWEを立ち上げ、2009年まで最高経営責任者(CEO)を務めた。その後、2017年からはトランプ氏の政権下で中小企業庁長官に就任し、企業支援政策を推進してきた。21年からはトランプ氏の教育政策を考案する「米国第一」の政策を研修する公共シンクタンク、アメリカン・ファースト政策研究所(AFPI)で理事長を務めている。

トランプ氏の選挙公約集である「アジングロ47」には「トランプ大統領は教育省を閉鎖する」と記されている。この政策を通じて共和党は2024年の政権奪還を狙い、教育省の廃止を進める意向だ。マクマホン氏は全米の学校への助成や連邦学生ローン制度などを運営するが、米保守派などは同省を連邦政府による過剰な干渉の象徴として非難している。

トランプ氏は同日、米保健福祉省下のメディケア・メディケイド・サービスセンター(CMS)の局長に従軍医師でテレヘルス関連のメディアを持つオズ氏をあてる人事を発表した。オズ氏は22年の中間選挙で東部パンシルバニア州の上院選挙に共和党候補として出馬し、落選している。マクマホン氏とオズ氏の人事は、トランプ氏が政権への復帰を目指す中で、彼のビジョンに沿った人材を登用したものである。