健康

土曜日・日曜日のみに行う「週末だけ運動」で肥満リスクを減らせる?「忙しくて運動する時間がない」は言い訳にならない?

2025-04-07

著者: 蒼太

土曜日・日曜日のみに行う「週末だけ運動」で肥満リスクを減らせる?

運動は毎日行うのが理想的だが、週に1日か2日だけでも効果があるという研究結果が発表された。アメリカ心臓協会(AHA)が示したところによれば、週末に集中的に行う運動は、健康状態の改善や死亡リスクの低下につながる可能性があるという。

「健康を維持するためには運動が必要だと理解しつつ、仕事や家庭、育児といった日常生活で忙殺され、運動する時間を捻出することが難しい」と、フィラデルフィアの南方医科大学のチューリッヒ博士は述べる。

研究によると、週に1日か2日の運動でも、運動量が10%増えることで、肥満や糖尿病のリスクが低下し、心血管疾患による死亡リスクも下がることが示された。また、週末だけに運動を行う人は、全体の42%以上に達し、平日に運動を行う人よりも健康的な体を維持している場合が多いことが報告されている。

特に、過去8年間の追跡調査において、週に2日だけ運動を行っている参加者は、肥満や糖尿病のリスクが低かったことが分かった。このような運動習慣を持つ人は、心疾患や癌による死亡リスクがそれぞれ31%、21%も低くなるという結論に至った。

また、近年の研究では、短時間の高強度な運動でも、長時間の低強度の運動と同等の健康効果があることが明らかになってきている。いわゆる「短時間集中型運動」は、忙しい現代人に適した運動法と言えるだろう。

「もしも運動する時間がないという人でも、週末に運動することで、長期的な健康状態が改善される可能性があります。忙しい生活のなかで、運動を取り入れて健康を維持しましょう」と、専門家は強調する。運動を始める前に、体調や自分に合った運動方法を確認することも忘れずに。