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心血管疾患の患者、大半がナトリウムを制限できず、推奨量の2倍を摂取 | ヘルスデイニュース

2024-10-10

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心血管疾患の治療にはナトリウムの摂取制限が重要ですが、ほとんどの心血管疾患患者は推奨される摂取量を守れていないことが明らかになりました。新たな研究によると、心血管疾患患者は概ね1日当たりのナトリウム摂取量を、推奨される1,500mg(食塩相当量3.81g)に対し、約2,300mg(食塩相当量5.84g)を摂取していることが示されています。これは、米国心臓病学会(ACC)で発表された研究結果です。

この研究は2009年から2018年にかけて実施されたもので、心血管疾患に関するデータは3170人の健康調査をもとに分析されました。参加者の89%は1日当たりのナトリウム摂取量が推奨量を上回っていましたが、米国の平均摂取量(3400mg/日)よりは低い結果となっています。逆に、心血管疾患患者は一般の人々と比較して、より厳しくナトリウム摂取を制限サれていることが指摘されています。

研究者であるエルシー・コジョ氏は、「心血管疾患患者のナトリウム摂取量が全国平均を下回るのは、病気による特別な配慮がなされているためかもしれませんが、それでも高い摂取量は健康リスクを伴う」と述べています。ナトリウムが過剰摂取されると、高血圧や心疾患のリスクが増加するため、意識して食事内容を見直すことが重要です。

また、ナトリウムを含む加工食品や外食が多く流通している現状も、心血管疾患患者が自らの健康管理を行う上での難しさを増しています。今後は、患者が無理なくナトリウムを抑えるための啓発活動や支援が求められるでしょう。