ビジネス
意外に手薄な円売りの布陣 NISA個人の海外投資は減速 〜専門家 小林太
2024-11-24
著者: 結衣
円安・ドル高基調が再び強まっている。米長期金利の上昇を背景に円売り・ドル買いが優勢になっているためだ。しかし市場を見渡してみると、円の売り手は意外にも手薄な面も否定できない。
円安に衰退が出てきたのは、トランプ氏が米大選挙で勝利したからだ。トランプ氏が提言する財政政策と関連強化で米国内のインフレ圧力が強まれば、米長期金利が上昇するとの思惑から、円の下落が進んだ。
市場では、日本円金利差の拡大を材料にドルを極端に買い進める「トラ...」と呼ばれるトレーダーが存在している。これにより、日本の個人投資家にも影響を与え、海外資産の投資意欲が低下している可能性がある。
実際、NISA(少額投資非課税制度)の活用が進んでいた日本の個人投資家は、最近ではその半数以上が海外投資を敬遠しているようだ。円安の影響が投資の見込みに影を落としている結果、海外投資の割合は下降している。専門家によると、今後の為替市場の動向を注視する必要があるとのこと。特に、米国の金利上昇がどのように円に影響を及ぼし、その結果日本の個人投資家がどのようの行動を取るのかが注目される。