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円相場、方向感乏しい 149円台前半「ややドル不足」

2024-10-16

著者: 陽斗

10月16日午前の東京外国為替市場では、円相場が方向感を欠いており、10時時点で1ドル=149円28〜29銭と前日の17時時点と比べて5銭の円安となった。この状況には「ややドル不足」という声が聞かれる。日本国内の輸入企業による円売り・ドル買いが相場の重荷となっており、円売り圧力が強まっている。ただ、円相場は9時ごろに149円604銭近辺まで下げ、その後17時の149円6231〜625銭と19銭若干上回る場面があった。

前日、米半導体企業が好調な業績を発表し、円高に振れた。しかし16日は東京市場で日本株が下落しており、リスク回避の動きが強まった。特に、東証一部上場企業の株価は前日比で800円超下落している。投資家のリスク選好姿勢の後退が円買いを抑制している状態だ。

円は対ユーロでは強含んでおり、10時時点では1ユーロ=162円49〜51銭となった。また、同時間帯でユーロ高・ドル安が進行しており、円高が見られた。ユーロは対ドルで朝方から小安い水準で小動きしていた。

このような不安定な相場状況の中、為替市場の参加者は今後の経済指標の動向に注目している。特に、日本の経済成長が鈍化している中、円相場への影響が懸念されている。最近のデータによると、日本の景気回復は鈍化しており、投資家たちは今後の動向に警戒感を強めている。

今後の動きに注目が集まる中、さらに円安が進むのか、そしてドル需給のバランスがどのように変化するのかが焦点となっている。為替市場は今後も目が離せない。