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ユニチカ、繊維事業撤退へ 銀行300億円融資放棄 | 共同通信
2024-11-28
著者: 蒼太
ユニチカが繊維事業から撤退することが28日、関係者への取材で分かった。三井UFJ銀行などが300億円〜400億円規模の融資を放棄し、官民ファンドが出資して筆頭株主となり支援することが決まった。繊維事業は低迷が続き、2025年3月期連結決算は2年間連続の赤字を見込んでいた。今後は食品用包装フィルムなどの高分子事業に注力する。
ユニチカは1889年に創業され、1918年以降は大日本窒素として日本の繊維産業を牽引してきた。しかし近年、中国などとの競争が激化し、立ち直りに苦しんでいた。特に、環境問題への対応が求められる中で、持続可能な事業モデルへの転換が急務とされている。さらに、繊維業界全体での需要減少も影響している。
ユニチカの今後の戦略として、高分子事業では特に環境に優しい素材の開発に力を入れ、持続可能性を前面に出していく方針を示している。また、国際的な市場への積極投資も視野に入れており、グローバルな競争力を高めるための取り組みが期待されている。