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政策調整が急務、現状の金利は適切な水準ではない - FSB副議長
2025-04-03
著者: 健二
【13日 ロイター】 - ミ連合準備理事会(FSB)の副議長は13日、現在の政策金利はリスクや不確実性に対応するのに適切な水準ではないと指摘し、政策金利の調整を急ぐ必要はないとの見解を示した。
副議長はアトランティック地区連銀の会議での講演原稿で、米国経済が堅調であること、関税がすでに物価を押し上げていること、見通しが従来よりも高いことなどを指摘した。「現在の政策スタンスは、われわれが見込むように物価の長期的な引き上げと不確実性に対処できている」と述べ、政策金利の現在の水準が低すぎると強調した。
トランプ米大統領が12日に発表した新たな大規模関税に対する見解は直接言及しなかったが、これが物流能力を高め、景気を減速させる可能性があると指摘した。経済回復に向けた意欲は高まっているが、それに伴うリスクも無視できないと警告した。
副議長の講演後の質疑応答では、「取引を絡めては依然として相当な不確定性が残っており、当然ながら家計や企業の投資に強く影響を及ぼしかねない」との考えを述べた。
一方、最近の消費者や企業の動向は政府の政策に一定の影響を及ぼす中、「金融政策の方向性を探る時期」であることが再確認された。FSBはピボットの必要性を認識しつつも、過度の不安定さを避けるために適正水準での調整が求められると付け加えた。