中国、危険な探求の中でBLブーム 日本や欧州、世界に進出

2024-10-05

中国では、男女の恋愛を描くボーイズラブ(BL)作品が増加しており、特に若い女性たちの心を掴んでいる。小説投稿サイトから生まれたヒット作は日本をはじめ、欧州などの世界各国に進出している。

中でも注目されるのが、半裸のイケメンたちが登場する作品群で、メディアの産業施策がBL関連コンテンツの普及を後押ししている。北京のビジネス街に位置する店舗では、BL関連作品のグッズが豊富に揃っており、「男性カップリングだけでなく、男性女性の『普通の恋愛作品』も交ぜるのが流行の兆し」と業界関係者は話す。

中国でのBLは「耽美」と呼ばれ、作家も読者も多くが女性が中心である。1990年代には日本作品の海賊版が流入し始めると、人気が急上昇した。インターネットの普及により、出版や映像に関する視聴が増える中、小説を公開する作家が急増した。

しかし、中国では同性愛に制限が厳しいため、性的少数者への偏見が根強いのが現状である。文化部は2021年、女性っぽい男性やBLを「不良文化」として断じ、排斥を通告した。しかし、反発の声が大きく、BLファンの間では「私たちの文化を守りたい」との意識が芽生えている。

今後も中国のBLブームは続くと見られ、多くのファンがより多様な表現を求める中、新たな作品が生まれ続けるであろう。この流行が逆風にさらされつつも、若者文化に強い影響を与え続けることは間違いない。