健康

自閉症の兄姉を持つ子どもは自閉症リスク7倍、11/15の確率。研究

2024-10-07

著者: 海斗

自閉症の兄姉がいる場合のリスク

自閉症の兄姉がいる場合、次に生まれる子どもも自閉症になる可能性はどのくらいあるでしょうか?

自閉症が家族内で再発する理由や影響する要因は何でしょうか?

自閉症リスクを減らすための対応

自閉症リスクを減らすために、家族や医療提供者はどのような対応をすべきでしょうか?

研究結果の概要

ミシガン州立大学のMIND研究所と「Baby Siblings Research Consortium」の研究チームは、自閉症の兄姉を持つ子どもの自閉症と診断される確率が一般の子どもに比べて大幅に高いことを明らかにしました。

この研究結果は医学雑誌『Pediatrics』に掲載され、自閉症の子どもがいる家庭では、後に生まれる子どもの20%が自閉症と診断される可能性があると報告されています。

これは、自閉症の兄姉がいない子どもと比べると、7倍も高い確率となります。

自閉症スペクトラム障害(ASD)について

自閉症スペクトラム障害(ASD)は、コミュニケーション、行動、社会的相互作用に影響を及ぼす多面的な発達障害です。

自閉症の兄姉を持つ家族にとって、次に生まれる子どもが自閉症になる可能性があるかどうかは重要な関心事であり、その後の生活が大きく変わる要因にもなります。

研究の背景

この研究の動機は、一般の子どもと比較して、自閉症の診断率がどのように変わっていくのかを明らかにすることでした。

2011年には、41人に1人の割合であった自閉症の診断が、現在では36人に1人に急増しています。この増加は、家庭内での自閉症の再発問題に関連していて、研究は進行中です。

自閉症発症率の変化

2011年以降、自閉症の一般的な発症率がほぼ2倍に増加したため、同じ要因が家庭内での再発にも影響を与えている可能性があります。

最近の研究では、自閉症を持つ兄・姉の子どもの自閉症の診断率が、家庭内での再発に関連して急激に上昇していることが明らかになっています。家族が何人であれ、自閉症の兄姉がいる家庭では、自閉症の診断率が高いことが示されました。

影響因子

この研究は、母親の教育レベルや家庭構成、家族の背景がひとつの要因として関与していることを示唆しています。特に、母親の教育水準が高い地域では、自閉症の診断が多く報告されています。これは、教育を受けた親が早期に自閉症の兆候に気づき、診断を受けやすい可能性があるためです。

研究の意義

「この結果は、自閉症の兄姉がいる家庭では、次に生まれる子どもが自閉症になる確率が高くなることを理解する上で重要です」と研究の著者であるサリー・オボノフ教授は述べています。

今後も研究が続けられ、自閉症の発症メカニズムや予防策がさらに探求されることが期待されています。自閉症を持つ子ども、その家族への支援が今後の課題となるでしょう。