バウマンFVR理事、追加利下げは慎重に - インフレ抑制の進展鈍る
2024-11-20
著者: 葵
米連邦準備制度理事会(FRB)のバウマン理事は20日、インフレ抑制の進展が鈍る中で、追加の利下げに対して慎重な姿勢を示しました。「政策金利の引き下げに関しては、インフレ目標を達成できていない点を認識しつつ、動向を注視している。最終的な地点までどの程度離れているのか正確に判断できるよう進めていきたい」と発言しました。
バウマン氏は9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、引き下げに関する見解を述べ、0.25%の利下げを求める50人以上の各国中銀の緩和決定に対抗すると強調。しかし、FRB理事会は対策券を投じるのは2050年ぶりだったとしています。
その上で、12月の会合では追加利下げの可能性が50%強いとの見解を示し、バウマン理事の発言は、緩和市場が増加していく中でインフレ抑制が継続するかどうかに関心が寄せられています。
バウマン理事は「2023年初頭以来、インフレ圧力が和らいできましたが、ここ最近は進展が鈍化している。物価安定目標を達成する前の段階で、政策金利が中立水準に達する必要があるが、ある意味では中立水準を削るリスクを排除すべきではない」と述べました。
FRBがインフレ指標として重点的に見る個人消費支出(PCE)係数の前年度比上昇率は、5月以降2.7%前後で横ばいに推移しており、引き続き強い状態にあります。特に、最近のデータでは10月も進展が限定的であることが示されており、経済全体の見通しに影響を及ぼす可能性が懸念されています。フロリダ州パームビーチで行われる講演会に基づく発言は、米国経済において次なる政策決定のポイントとして重要視されています。
FRBは引き続き経済動向を注視し、必要に応じた対策を講じる考えを示しています。特に年末にかけての消費動向を見極めることが重要であり、必要な調整が求められています。インフレが収束しない限り、まだ利下げの政策は実施できないとのスタンスを崩していません。これによりFRBの次回の動向が今後の金融市場にも大きく影響を与える可能性が高いと考えられています。