科学

地球の環境が消えました!2025年3月24日に起きた「環境の消失」現象とは

2025-03-26

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「土星」といえば、何と言っても大きく膨らんだ帯を持つ巨大な惑星。しかし、あの帯は定期的に見えなくなっているとのご存知でしょうか?

最近、消えたのは3月24日という日です。「えー、見逃した!」と悔しがる人も多いはず。その時のタイミングでは太陽に近い位置にあったので、北半球からではかなり観測が難しかったのです。

それにしても、帯が消えるってどんなメカニズムなんでしょうか?見る側としては、興味津々ですよね!

土星の帯が消えた「環境の消失」現象の原因は、さまざまな要因が絡み合っています。地動説を信じるように求めた人々が描く漫画『チ。』の大ヒットを受け、今、最もホットなトピックとなった「自転」です。土星も自転しており、自転軸の傾きは約27度といわれています。ですから、太陽の周りを29.4年かけて一周しています。

つまり、傾いた土星が自転して、さらに観測された時に帯が消えているということが多々あるんです。

さらに、帯の幅は約27万キロメートルと馬鹿でかい一方で、厚さはわずか10m。帯を横から眺められないのは同じで、土星の帯もまったく真横になると光の反射が極端に小さくなり、特に観測しにくくなるのです。この現象は約14〜17年おきに発生します。

帯が見えなくなるって研究が進む

「環境の消失」現象は貴重でなければ、研究者にとってメリットがあります。たとえば、反射光が少なくなると、帯の下方向の構造などを観察できる手段が増えます。これは、次の世代の発見が増える可能性を秘めています。

というわけで、土星周辺が観測しやすくなります。この時期に得られた観測データの精度によって、近くに新たな恒星と認められた天体もあるのです。

したがって、多くの場所から「環境の消失」現象を直接見られなかったとしても、研究者たちは天体ファンに超ワクワクなことを期待しています。

次に土星が大きな話題になるのは9月

ちなみに、土星の帯を鮮やかに見るなら、「土星の衝(しょう)」というタイミングがあります。1年に1回、惑星が土星と太陽の間に入る配列になりますと、一晩中土星が鮮やみに見えるようになります。今年は9月21日頃だと言われています。

土星と地球の距離が比較的近くなることで明るさも増すので、望遠鏡や双眼鏡を使えば帯が見えやすくなるでしょう。

私はまだ土星を見たことがないので、天体アプリを駆使しながら土星を観測したいと思います。最後に最近の天候や宇宙に関する盛り上がり、すごくなりますね。