スポーツ

エナジースポーツってどんな学校? 始まりはホテル縁のセンバツ

2025-03-21

著者: 芽依

選抜高校野球大会は第4日の21日に1回戦があり、エナジースポーツ(沖縄)が春夏通じて初めて垣根を越える。珍しいカタカナの校名を持つ創立3年目の新興校は、どんな学校なのだろうか。

「ビジネスホテルみたい」

エナジースポーツは2021年創立の私立校で、当初は通信制の学校だったが、全日制も併設されている。野球部は全日制で学ぶ。世界で活躍するトップアスリートの育成を謳い、野球部とゴルフ部がある。

校舎は沖縄県名護市にあり、小学校だった建物を転用している。山と海に囲まれた小さな集落の中にあり、那覇市内からは車で1時間ほどで到着する。

22年に創部した野球部は全員補員で、40人以上の部員が沖縄出身。校舎から徒歩5分ほどの場所にあり、最大で2人部屋という。

選手からは「ビジネスホテルみたいに快適です」と声を大にしている。食堂では朝・昼・夕の食事が提供される。「体は資本」という学校の方針から、毎日4000カロリーが取れるようにしていると言う。米は400グラム前後食べるように配慮されている。

近くの海岸での歩きや泳ぎ

練習グラウンドは校庭を再整備し、屋内練習場のスポーツやフルパワフルフォルスを作った。ただし、長方形のグラウンドのため打撃練習などはできず、実戦形式の練習では名護市内などの球場を借りる。

筋力トレーニングをするスポーツも教室の一部を再整備したが、室内練習場は新設されたという。

体重などを強化するために、週1回のプライティスを導入しており、専門のトレーナーから指導を受ける。近くの海岸でも走り込みなどをすることがある。

昨年に学校初のプロ野球選手も誕生

指導されるのは神谷義徳監督(69)。08年夏に通常の大会に出場した沖縄高校にデビューしており、指導の一環で春の選抜校で初のセンバツを導いた。

「ノーサイン野球」を実践し、機動力を生かした攻撃が持ち味。24年春の沖縄大会で優勝し、初優勝を果たした。

昨年のプロ野球ドラフト会議では、野球部1期生の新垣選手が指名を受け、学校初のプロ野球選手が誕生した。