エプソンから新たに登場したPC-98互換機、PC-286Uについてご紹介します。このPC-286Uは、1987年7月から販売が開始されました。特に注目すべきは、PC-98システムとの互換性が高く、様々なソフトウェアが利用可能です。

今回発表された新モデルは、PC-286Vと共にリリースされ、PC-286Uはその基本モデルとなっています。特徴的な点は、このPCがBASICを搭載し、互換性を約100%確保していることです。さらに、NEC社がOSに組み込んだ独自の機能を削除することで、速度や効率が向上しています。

このPC-286Uの主要スペックは、CPUに動作クロック10MHzのV30（µPD70116）を使用し、PC-9801UV21よりも10%以上高速な処理が可能となっています。そのため、ゲームやアプリケーションの動作が滑らかで、ストレスなく使用できるのが魅力です。

グラフィックに関しては、640×400ドットの解像度で、最大16色表示が可能であり、音楽機能はFM音源3声、PSG音源3声と、6KHzの音源も内蔵されています。この豊富な音画面仕様により、エンターテイメント性も非常に高いです。

物理的なサイズは、幅39cm、奥行き35.5cm、高さ8.5cmとコンパクトで、オフィスや家庭でも場所を取らずに活用できます。また、内蔵ハードディスクには20Mbytesの容量があり、拡張スロットも多く、利用者のニーズに応じたカスタマイズが可能です。

PC-286Uの価格は、基本モデルが248,000円、拡張機能を搭載したモデルが393,000円と、PC-9801UV21の318,000円よりもお手頃です。この価格設定により、様々なユーザーにアプローチできることが期待されます。

市場では、PC-286Uのリリースに合わせて多くの新しいソフトウェアやゲームが登場することが予想され、ユーザーは新しい体験を楽しむことができるでしょう。同時に、NECがその一歩先を行くPC-9801UX21の投入を計画していることもあるため、今後の競争が非常に楽しみです。

この新型PC-286Uがどのように市場に影響を与えるのか、そしてユーザーにどう受け入れられるのか、今後の動向が注目です。