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富国生命、年度内1~2回利上げ想定 - 20年12%接近で円堅投資利率極化

2024-10-15

著者: 裕美

富国生命保険は、日本銀行が2024年度内に1回ないし2回の利上げを行う意向を示していると予想している。市場が利上げを織り込み始め、20年利回りが12%に接近する場合、年度下期に超長期債投資が極端に増加する方針だ。

企業グループ内の財務担当部長は11日のインタビューで、米国経済がソフトランディング(軟着陸)できる可能性が高く、日本銀行は金融緩和の修正を進めると予想。『年度内に1、2回の利上げを想定している』と述べた。金融市場での織り込みが進めば、金利水準は『手を出したい水準まで上がってくる』との見方を示した。

具体的には、『10年で1%台に乗る20年が1%後半まで行けば、われわれの目線にある期間を考慮する可能性はある』と指摘。20年金利が12%に接近すれば、高い減少を描いている年度全体で増やしに転じることも『十分ありうる』と述べた。

富国生命は、生保各社が下期運用方針を公表する。超長期債の主要メインプレイヤーが運用の方向性(金利は上昇)に推移しており、必要の悪さが目立っている。超長期債の購買へ向けの期待は強く、十分な金利水準は生保の購入目線にまだ届いていないようだ。

関連事項:生保は堅く円債回収か、外債投資戦略も警戒 - 次期計画公表へ (1)

富国生命が4月に示した年度計画で、円建て公共債などの減少は450億円上回る見通しだった。8月上旬の金利低下局面で流出し、上期に残高300億円の減少となった。下期は650億円の積み増しを計画しており、年度を通じた減少は150億円にとどまる。松実氏は『20年後30年のゾーンで1%台前半まで上昇すれば、『キャッシューを取り崩して積み増すことも考えている』と述べた。

外債については、ヘッジコストが高く投資妙味のないヘッジ付きは、計画通り減少する。オープン外債は米国の超長期債を中心に上期に250億円積み増した。下期は依然として増やさない。松実氏は『米国は利下げを継続するので、われわれが期待する収益が高い外債は買えない』と語る。

国内株式などは『高配当株や成長期待が高い株を中心に買い進める中で、8月上旬の株価急落面を好機とし、機動的に買えた』として、上期に400億円積み増した。下期はリバランスを行い含み益を確保し、年度計画通り300億円積み増しにとどまる。

【24年度下期の運用計画、単位:億円】

円建て公社債 外債国内株 外国株不動産投資650

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(内部質問)

ヘッジ付き外債 0

オープン外債 0

◆100+100+100250