科学

国際宇宙ステーションが木星の衛星「エウロパ」へ探査機「エウロパ・クリッパー」を打ち上げ…生命が存在できるか調査

2024-10-15

著者: 裕美

【ワシントン=鶴見悠介】米宇宙航空局(NASA)は14日、木星の衛星「エウロパ」へ向かう探査機「エウロパ・クリッパー」をフロリダ州のケネディ宇宙センターから打ち上げた。探索機は2023年内にエウロパへの到着を目指しており、生命が存在できる環境があるかどうかを調査する目的がある。

エウロパは厚い氷に覆われており、その下には広大な海が広がっていると考えられている。探査機は飛行中に、エウロパの氷の表面を詳細に分析し、氷の下の海水に含まれる化合物や物質を調査し、生命の痕跡を探る。特に、その極寒な環境においても、生命が存在するために必要な条件が整っているかどうかが鍵となる。

さらに、このミッションではエウロパの地形や氷の特性、そして海の深さを測定することで、今後の人類の探査活動や、将来的な有人探査の前提ともなる重要なデータが収集されることが期待されている。NASAはこの探査によって、エウロパを含む木星系の理解を深め、他の惑星での生命の可能性についても新しい知見を得ることを目指している。