ベトナムに本拠を置くポトナム・ワクチン社（VNVC）は、9月20日、国内初のデング熱ワクチン接種サービスを開始しました。このワクチン接種プログラムは、全国で展開され、約200カ所の接種センターで提供されます。使用されるワクチンは武田薬品工業のデング熱ワクチン「キューデンガ（QDENGA）」で、2024年5月にポトナム保健省に承認される見通しです（2024年6月5日付の記事参照）。

デング熱ワクチンは、対象年齢を4歳以上とし、過去にデング熱に罹患したことがない人が接種の対象となります。接種は3カ月間隔で2回行われ、1回の接種量は0.5ミリリットル（mg）です。これにより、EU、英国、ラテンアメリカ、アジア、タイ、マレーシアなど20カ国・地域以上で接種可能となっています。

このデング熱ワクチンは、四種類のデング熱ウイルス（DEN-1、DEN-2、DEN-3、DEN-4）全てに対する有効性が高く、入院リスクを下げるのに効果的です。特に、90%の有効性が確認されており、デング熱による重症化を防ぐ上で大きな助けとなります。

デング熱は、ネッタイシマカやヒトスジシマカによって媒介され、125カ国・地域で感染が報告されています。2024年の年初から8月18日までの期間に、75万2,957人の感染者が確認され、そのうち6人の死者が承認されました。これは、前年同期比で感染者数は15%減少し、死者数も10人減少したことを示しています。

専門医によれば、「デング熱ワクチンが重症な合併症の患者数を減少させるのに役立ち、病院が非感染性疾患の治療にリソースを集中できるようになることを期待しています」とコメントしています。デング熱の急増は、特に湿度の高い環境でのウイルスの繁殖に影響されますが、ワクチン接種によって流行を抑えることが可能です。さらに、ワクチン接種は、健康な生活を送るための大きな一歩となるでしょう。

新しいワクチンプログラムは、国民の健康を守るために重要な役割を果たすとともに、今後のデング熱の流行防止に寄与することが期待されています。ワクチン接種は、安心して生活するための大切な一環となるでしょう。