世界

グリーンランド、米代表団に反発 トランプ氏「安全保障上重要」

2025-03-24

著者:

【ワシントン 12日 ロイター】 - トランプ米大統領は12日、デンマークの自律領グリーンランドに米国が興味を示すことに対し、デンマーク側の反発を受けて、米国がこの地域の戦略的重要性を認識していると強調した。グリーンランドは、北極の資源開発や軍事的なプレゼンスを考慮すると、米国にとって利点があるとされている。

トランプ氏は、米国がグリーンランドを購入する意欲を示したことが記憶に新しいが、デンマークのメッテ・フレデリクセン首相はそれに対し「アイデアに驚いた」と述べ、当初の提案撤回を求めている。トランプ氏は、民間企業による資源開発も推奨しており、グリーンランドの自然資源が米国にとってどれほど価値があるか、改めて存在感を示す場面を提供している。

グリーンランドの地元の政治家たちは、この問題に対する意見が分かれている。一方で、米国との強い関係を望む声もあれば、他国の影響力の拡大を懸念する意見もある。この背景には、グリーンランドが中国など他国の興味も引いているという事実がある。

さらにトランプ大統領の要求は、米国が地域の安全保障を重視していることを伝えるものと捉えられ、今後の外交関係に影響を及ぼす可能性がある。現在、北極地域は気候変動の影響を受けて資源の開発が進んでいるため、各国の対立が激化する懸念もある。このような状況の中で、米国がグリーンランドに注目する理由は明らかだろう。