海外勢の日本国債投資、5年ぶりの規模に拡大 - ポジティブな動きが続く
2024-11-21
著者: 花
海外投資家は、日本の銀行を通じて金融引き締めが進む中でも、資金調達コストが低水準に維持されつつあるため、日本国債への投資を増やしている。
日本証券業協会が今週発表したデータを基に、金利リスクを考慮した運用が行われており、世界のファンドが年初からの10カ月間で、同じ期間としては2019年以降の規模となる14兆7000億円分の日本国債を購入したことが確認された。これにより、最近の利回りは過去10年を超える水準に達する見通しだ。
SMBC日興証券の奥村氏は、米国債との比較で日本国債だけが「明らかにポジティブであること」が海外勢の投資意欲に繋がっていると指摘。日本銀行の利上げが続く中、ボラティリティーが低い日本国債で「利回りを増す動きが持続的に発生している」との見方を示した。
日本国債の名目利回りは他の主要国債よりも低いが、代替ポジションを行う投資家にとって、債券価格の安定が期待されるため、米国債よりも高いリターンが期待できるとされている。日本と他国との金利差が大きく、円をシェアトレーディングポジションにする動きが確実に影響を与えている。
ブルームバーグが集計したデータによると、対象ドルでの日本の10年国債利回りは5.7%で、英国やドイツの10年債は約4%にとどまる。短期での投資資金を調達する際、日本国債の利回りはマイナスに転じる。
ポジティブな利回りの高さは、日本国債が他の債券よりも低水準であるため、投資家が求めるリスクプレミアムを反映しているが、それでも依然として魅惑的な取得だ。
SMBC日興の奥村氏は、米連邦準備制度(FRB)が利下げを続けて日本国債へのキャピタルフローが絶対的に高まる可能性があると見ており、国債の需要が高まることを付け加えた。日本政府の国債発行が増加する可能性がある中で、超長期債のパフォーマンスは中期債を上回ることが期待されている。
日本銀行が債券市場への介入を強化し、国債発行を増やす中で、ポジティブな資金流入が続いていく可能性が高いと考えられている。さらに、外貨投資家は超長期債の購入を続ける可能性が高いことが明らかになり、国債の供給過多からくる市場の安定を図ることが求められている。