科学
はやぶさ2がリュウグウから採取の塊から結晶…京大などのチーム「母天体の成り立ち考える上で重要」 : 読売新聞
2024-12-04
著者: 弘
日本の探査機「はやぶさ2」が小惑星リュウグウで採取した塊を分析したところ、微小な結晶が見つかったとの報告があり、京都大学などのチームが発表した。この研究は、過去に存在したとみられる水の蒸発や凝結で失われた証拠になるという。論文は科学誌「ネイチャー」及び「アストロノミー」に掲載された。
リュウグウは約45億年前の太陽系の初期に生まれた直径約1キロの小惑星で、特異な形状を持つ。この母天体からは高温の水が豊富に存在していたと考えられており、過去には現在の水の成分が変化している可能性が示唆されている。
今回見つかった結晶は、リュウグウ内部に高温の水が存在していたことを示唆するもので、これによりリュウグウのような小惑星は生命の起源や進化において重要な役割を果たしていた可能性がある。特に、母天体の成り立ちや水の存在が生命の起源にどのように寄与したのかを考察する上で、今回の発見は非常に貴重であるとされる。
研究チームはさらに、探査機のデータを通じて、リュウグウの地質や水の動態に関するより詳細な解析を進める意向を示しており、今後の研究によって新たな発見があることが期待されている。この発見は、私たちが宇宙における生命の起源を理解する助けになるに違いない。