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インドの大手財閥タタ・グループのラタン・タタ会長亡くなる、86歳…「心配ない」と投稿の2日後に : 読売新聞

2024-10-09

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【ニューデリー=深野朋美】インドの大手財閥タタ・グループの会長ラタン・タタ氏が19日、亡くなった。86歳だった。同グループは同日発表した。

ラタン氏は、インド経済の発展に大きく貢献した実業家であり、自動車や鋼鉄、航空など多岐にわたる事業を展開してきた。特に、タタ自動車は低価格車「タタ・ナノ」で世界的な注目を集め、彼の革新的なビジョンが企業の成長を推進した。

タタ氏は、自身のSNSに「年齢と病気のため、健康診断を受けている。心配しないでほしい」と投稿したのは、亡くなる2日前のことだった。この発言は多くのファンや支持者に安心感を与えたが、突如の訃報に驚きが広がった。

彼は2009年から2016年までタタ・グループの会長を務め、その後も名誉会長として企業の活動を見守り続けていた。彼のリーダーシップの下、タタ・グループは、持続可能な開発や社会貢献に注力し、多くの慈善活動を行ってきた。

ラタン・タタ氏の死去は、人工知能や新たな技術の進展が進む中で、企業が直面するガバナンスの問題や倫理的課題について、再び考えるきっかけになるだろう。彼の「経営はただの利益追求ではなく、社会に貢献するものであるべきだ」という考え方は、今後のビジネスリーダーたちにも影響を与えるだろう。