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「イオンカード」の不正利用が急増した根本原因 なぜこれまで還元対策が遅れているのか?

2024-10-10

著者: 結衣

近年、イオンカードの不正利用に関する犯罪が増えており、その利用スタイルの変化や対策手段の登場も影響を与えている。しかし、その正体には、以前とは異なる形での不正利用が増加している現状がある。

これまでは、スキミングや番号の盗用などの手段で入手したカード番号を元に偽造カードを作成する手法が多かった。しかし、ICチップの利用の必然化によって、偽造カード作成は困難になり、代わりに独自のルートで得たカード情報を利用するケースが一般化してきている。

また、ユーザーにフィッシングメールを送信し、カード情報の入力を促すなど、悪意のある手段も増加している。企業のサイトをハッキングして、そこに入力された情報を奪取する手法も確認されており、対応する企業のサイトが破壊されたり、モバイルSuicaのオンラインチェックインでの不正利用が目立つなど、脅威は多岐にわたる。

このような環境の中で、悪用されることの多いカード番号をオンライン決済で利用し、還元率の高い商品を購入し販売することで利益を得る手法が犯人の悩みを生んでいる。しかし、対策の遅れも目立ち、特にあらかじめ設定されたカード番号の利用上限を定めることで、対策が進められているのが現状である。

以前に比べて、登録された情報が増えてきたAmazonの海外法人も、登録をカード番号登録を強化したり、モバイルSuicaのオンラインチェックインでの不正利用が目立つなど、対策が進みつつある。

イオンカードの不正利用が加速する中、業界全体での対策が求められており、フィッシングメールによる情報の盗用から、カード会社への報告がすぐに行われても、まだまだ根本的な対策が不足している状況が続いている。

最近の傾向として、フィッシングサイトからの不正利用報告も続々と寄せられており、ユーザーへの注意喚起が必要不可欠である。これからもイオンカードの利用者は、厳しい対策と教育が必要となるだろう。特に、個々のユーザーが注意を怠らず、疑わしいリンクは開かないなどの基本的なセキュリティ意識を持つことが重要である.