科学

イャホン不要!超音波ビームの交差で作る「音のプライベートスポット」

2025-03-19

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超音波を交差させて「音のプライベート空間」を作ることに成功しました。

私たちは普段、スピーカーやヘッドフォンを使って音を聞いています。しかしながら、スピーカーを使えば周囲の人にもうるさく聞こえてしまうし、ヘッドフォンを用いると周囲に必要以上に気を使うことになります。音を楽しむ際に、他人に迷惑をかけないという新たな方法が求められていました。

私たちの「音を聴く」という行為は、これまで挫折感を伴うことが多かった。しかし、ある研究者たちは、超音波を利用した新技術「オーディブル・エンクレーブ(audible enclaves)」を開発し、特定の場所にだけ音を届けることに成功しました。

これは、目に見えない小さな音の「泡」のようなものであり、その中にいる人だけが音を聴くことができるという仕組みです。このテクノロジーは、騒音を気にせずに周囲に気を取られない音楽体験を提供してくれます。

研究者たちは、2本の超音波ビームを交差させ、そこに立っている人だけに音が届くように設定できるとのことです。これにより、特定のエリア内にいる人が、自由に音楽やオーディオを楽しむことが可能になります。

具体的には、周囲の音を完全に遮断することはできませんが、交差した超音波の領域に位置する人にのみ、非常にクリアな音響体験を提供します。この技術は、例えば図書館やカフェ、公共交通機関など、音を配慮しなければならない環境での利用に適しています。

音のプライバシーを確保するこの新しい方法は、音楽の楽しみを再定義する可能性を秘めています。他の人に音が届かないこの「音のプライベートスポット」は、非常に注目を浴びており、今後の技術革新の一環として期待されています。