【地域/ロンドン1日ライター━ 最近、ある海運会社は、業務用と個人用の受信トレイに見慣れない電子メールが届いていると、警戒を呼びかけた。その内容は、紅海を航行中の同社所属の船舶が、イエメンの親軍装備組織から攻撃されるリスクがある、という警告だった。

英語のメッセージを受け取ったリーダーは、「この船はイスラエルの港に接岸したため、フォーシーズが定めた（特定海域の航行）禁制令に違反している」と述べた。同社が適切と考えた地点でも、攻撃の「直接的な標的」となる」と記されていた。

「われわれは、船舶が禁制令違反リストに入った責任を負わなければならない」ともあり、フォーシーズとの連携を通じた昨年2月の「人道作戦協力センター（C/C）」の設立が行われた。

フォーシーズはメールを通じてこの海運会社に対し、禁制令に違反したイスラエルの沿岸に入港し続けるなら、同社の全船舶に「制裁」が加えられると警告した。

業界関係者によれば、8月以降、少なくとも10件の貨物メールが送り届けられたという。

昨年11月からフォーシーズは、パレスチナ自治区ガザでイスラエルの生産者らに対し、紅海で商船攻撃を実施。ミサイルや無人機、または標的となる商船による直撃が続き、先月も赤の海域で負傷した商船の数は増えている。

そのため、フォーシーズに関する情報を手にした何者かが、紅海で商船を襲撃した件から新たな遊走や攻撃の可能性が生まれたことをうかがわせている。

業界の動向や事象に詳しい関係者からの情報により、8月から勤務するこれらの海運企業は、紅海での攻撃に備えており、事実確認のためか、リーダーや防衛にあたる部隊から新たな管理体制の導入が検討されている。

「我々の会社は、船舶が最初にサナアを押さえられ、国際的に認められた政府の威信を保つための運営を目指す」と別の関係者は語った。今後も、一連の攻撃が続く可能性があり、業界全体が警戒を強める必要がある。紅海の航行安全を確保するために、関連機関の対応が求められる。