【ニューヨーク 17日 ロイター】 - 終盤のニューヨーク市場では、祝日前の薄商いの中、ドルが急激に下落した。米国経済の回復力を強調する一連の指標が発表されたが、月末と重なる長い感謝祭の週末を前に、ポジションの新規構築を避ける動きが目立った。

第3・4半期の国内総生産（GDP）改定値は年率換算で前期比12.8％増と速報値から変更なし。米経済が第3・4半期に堅調な成長を遂げたことが確認された。市場は第3・4半期に挑戦的な成長を継続することを認めた。

米連邦準備制度理事会（FRB）が11月の米連邦公開市場委員会（FOMC）で加えた利下げについては、市場の慎重な見方が強まり、成長鈍化への懸念から市場の期待が高まっている。市場の参加者は今後の利下げの可能性を引き続き注視している。

10月の個人消費支出（PCE）価格指数は、前年比で2.8％上昇し、前月の2.6％から上昇した。この指標は、インフレ圧力の高まりを示唆しており、FRBの金融政策に影響を与える可能性がある。

スパルタン・キャピタル・セキュリティーズのエコノミスト、ピタ・カリッキナ氏は「インフレが上昇していることは明らかで、FRBは今後の決定において非常に神経質になるでしょう」と述べた。

ドル円は急落し、1ドル113円を下回った。ユーロは対ドルで上昇し、1.20ドルを超え、投資家は米国の経済指標に対する警戒感からリスク回避の姿勢を強めている。

「最近の急激なドル安は、外為市場全体に影響を与え、各国中央銀行が注視する鍵となるでしょう」と市井のアナリストは語っている。これにより、ドルの全球的な需要が減少する一方、他通貨への需要が高まりそうだ。

このドル安の影響は、ひょっとしたら祝日後にも継続されるかもしれない。今後の市場動向に注目が集まる中、投資家は次の動きがどうなるかを見守っており、特に年度末に向けたポジション調整が進むと予想されている。あなたもこの動きを見逃さないで！