
経済「生き残れない」トランプ政権の不確実性を資産家ラスリー氏指摘
2025-03-14
著者: 海斗
米投資会社アバニュー・キャピタル・グループを共同創業した資産家のマーク・ラスリー氏は、トランプ政権における経済政策の不確実性が、市場でチャンスを生かせなくなっている要因であると述べた。
ラスリー氏は14日、ニューヨーク大学で行われたシンポジウムで登壇し、「市場にとって問題なのは、どうすれば良いか分からなくなることだ」と指摘した。彼は、「そのような状態では経済は生き残れない。歩み寄ることが停滞し、リセッション(景気後退)に追い込まれかねない」と続けた。
アバニュー・キャピタル・グループはディストレスト債とクレジット投資を専門にしており、ラスリー氏は米経済がリセッションに向かっているのかどうかは不明瞭だと指摘。また、経済は力強いものであり、方向性が不透明なために株式会社のリターンがあまりにも不確実で、これを受けてクレジット市場に向かう投資家が最終的に増えると見込んでいる。
今後の投資について、ラスリー氏は「先週の報告で年14%以上上昇する可能性がある」とされるが、同時に様々な問題が潜んでいるため楽観的にはなれないとも述べた。
ラスリー氏は市場の混乱を逆手に取っていると言及し、不確実性を理由に振り回されるなと警告。「不確実性の中で我々は正しい選択をする努力をし続けるべきだ」と強調した。
トランプ政権においては、2009年に成立した破産法の適用を申請したトランプ・エンタープライズに投資した経歴があり、 bankrupt (倒産)という言葉が市場でのその後の動きにも影響を与えた。ラスリー氏は「彼はバブルを破壊する意志がない」とも発言し、現状が悪化すればそれに対する対策の必要性が増すことを示唆した。
トランプ政権の下での経済における課題が増える中、資産家たちはその影響を最小限に抑えるために投資戦略を見直さざるを得ない。ラスリー氏は、「我々が愛している市場が悪化する場合には大きく再考する必要がある」と警告し、これからの動向に要注目であると強調した.