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連合の春闘賃上げ率、前年比超え5.46% 会長「新たなストライキ定着に好発進」

2025-03-14

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【東京 14日 リポート】 - 連合が14日に発表した2024年春闘の第1次集計によると、基本給を底上げするベースアップ(ベア)と定期昇給を加味した賃上げ率は、加重平均で5.46%となり、前年度同時期に比べて1.18ポイント上昇した。2年連続で5%を超え、1991年以来の高水準となった。会見した芳野友子会長は、「新たなストライキの定着に向けて良いスタートが切れた」と評価した。

集計は同日午前10時時点。「平均賃金方式」で回答を引き出した1760組合の賃上げ率は、加重平均で117,812円・5.46%であった。賃上げを実施した組合の人数が増加しており、その影響が反映された結果となっている。16日までの集計では、賃上げは11年で最高の水準となっていた。芳野会長は、「賃上げは1年で終わるものではない。来年、再来年と賃上げの流れを継続させるためにも、質の高い運動が必要」と述べ、今後の取り組みを強調した。

さらに、現在進行中の物価高が賃金に与える影響についても触れ、「賃上げがなければ生活が成り立たない」と危機感を示した。3月末までに全ての組合が賃上げを報告するため、連合はその動向を注視している。同時に、政府や企業に対しては賃上げを呼びかけるよう促し、賃金改善を図る姿勢を明確に示した。

これにより、国内の消費動向にも良い影響を与えることが期待されている。連合は引き続き、一人一人の生活を守るための賃上げ運動を強化していく方針を示した。