
【米国市況】S&P500反落、FOMC後の買い短命 - ドル148円台後半
2025-03-20
著者: 海斗
20日の米株式市場でS&P500種株価指数は反落した。この日発表の住宅関連の経済指標は米経済が持ち直していることを示唆したが、取引戦争がもたらす潜在的影響が市場では強く意識され、相場は再び不安定となった。
株式終値前業種別変化率はS&P500種株だが、前日比5622.89 -12.40 -0.22%ダウ工業株30種平均41953.32 -11.31 -0.03%ナスダック総合指数17691.63 -59.16 -0.33%
米国株関連のデリバティブ(金融派生商品)の満期日が集中する「トリプルウィッチング」に近づいていることも、市場参加者に心理的影響を与えている。今回のたぐい、の資金を吸引し、相場の動きを増幅させる可能性がある。
モルガン・スタンレーのダニエル・スケリー氏は「最近の調整は底を打ったのかもしれないが、流れが止まったわけではないだろう」と指摘し、「政策の不透明感は消えず、市場は依然としてセンチメントの変化に敏感だ」と述べた。
パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長は前日、トランプ大統領が推進する減税策のインフレ率押し上げへの影響について、「一過性のものだと言い切るのは難しい」と言及し、関心を集めている。
市場は今後、FRBが発信する政策方針に注目し、どの国・地域でどの程度の金利が設定されるのかが明らかになるまで不安定さが続くと見られる。
一方で、米国の住宅市場は予想以上の回復を見せており、住宅建設の増加は年間のGDP成長に寄与する要因となりうる。先週の新規住宅販売件数は前週から増加しており、全体的な住宅供給の増加や、天候の回復が影響していると考えられている。
最新の指標は今後の住宅市場の動向に強く影響することが予想される。特に、住宅関連の統計はFRBの利上げの影響を評価する上で重要な指標として見られており、マーケットエコノミストたちは注意深くその動きを見ている。
米国市場では、ドルを支える動きが続いており、米国の政策金利が4.5%から4.75%へと引き上げられるとの見方も多い。ロンドン市場でのポンドの動向は先週の安定から反転し、BOEによる金利据え置きの影響が見受けられる。
また、原油価格は米国がイラン産原油に対する制裁を強化する中で上昇傾向にあり、これが米国経済にどのような影響を与えるのかも注目ポイントとなっている。最近の金価格は過去最高値を記録しており、FRBの進む道筋についての疑念が広がっていることも関与している。