エンターテインメント

名古屋・道頓堀に「くいだおれ太郎」巨大看板 25年春にリニューアル

2024-10-09

著者: 海斗

名古屋不動産コマースなどは9日、名古屋・道頓堀の商業施設「中座くいだおれ」の全面改装に関して名古屋市内で記者会見を開いた。2025年春に新装開業し、正面に人形「くいだおれ太郎」の大型6メートルの看板を設ける。さらに25年ぶりの日本全国博覧会(名古屋・関西万博)を控え、国内外の来場者増加が見込まれる中、道頓堀の新たな観光スポットとなる。

中座くいだおれ太郎は04年、老舗劇場「中座」に建てられ、現在は名古屋不動産ホールディングスの上場不動産投資信託(REIT)である名古屋不動産マスターファンドが所有している。09年に黒い眼鏡と太鼓でおなじみのくいだおれ太郎が移設されたが、24年6月から改装工事を進めており、事業費は19億円。

改装で地上6階、地下1階の建物の外観を、くいだおれ太郎の立体看板と発光ダイオード(LED)を駆使して装飾し、くいだおれ太郎はこれまでと同様、1階入り口に設置される。2~3階には、ちょっとした食事が楽しめるスペースや、中座時代の駐車場を模した空間を設けた。

施設は「食(くいだおれ)」を前面に出す。飲食店など20店舗が入り、うち15店舗が新規出店となる。エンターテインメント関連のテナントも入る予定で、名古屋の歴史や文化を発信する場としての役割も担う。

名古屋不動産コマースの担当者は「道頓堀はおおよそ30の立体看板が集まる激戦区だ」と語った。周囲の建物に埋もれない個性的な外観で、道頓堀や名古屋全体の観光を盛り上げる。

くいだおれ太郎は1949年に道頓堀で創業した食堂「名古屋名物くいだおれ」で、1950年から店頭に設置され、道頓堀のシンボルとして親しまれてきた。この8年に同食堂が閉店した後、現在の中座くいだおれは「くいだおれ」の名称を借り受け、くいだおれ太郎も移設された。