科学

NASAの新宇宙望遠鏡「SPHEREx」が初画像公開 – 10億個の星と45,000万個の銀河をマッピング(UchuBiz)

2025-04-02

著者: 芽依

米国航空宇宙局(NASA)の新宇宙望遠鏡「SPHEREx(Spectro-Photometer for the History of the Universe, Epoch of Reionization and Ices Explorer)」が、宇宙の初めての画像を公開しました。この望遠鏡は、SpaceXの「Falcon 9」ロケットによって、2023年3月11日に打ち上げられました。SPHERExは、約10億個の星とさらに45,000万個の銀河を赤外線でマッピングし、宇宙の広大な距離を測定します。今後2年間の計測で、全宇宙をマッピングし、1年目に2つの地域を作成する予定です。

このプロジェクトは、「インフレーション」と呼ばれる宇宙の初期状態や、個別の銀河が形成される過程の研究に役立つとされています。SPHERExは、宇宙の化学成分や、遠い銀河の成長過程を調査し、特に水や炭素化合物などの元素の分布を分析します。これにより、生物の起源に関する新たな情報が得られる期待が寄せられています。

また、SPHERExは、観測データを6つのパネルで構成し、各パネルに10億個の天体が含まれる予定です。最終的に、102種類の異なる波長で宇宙を観測することが可能となり、表面温度や組成についての詳細を明らかにすることができます。現在、SPHERExは冷却プロセスを続けており、4月下旬から正式な科学観測を開始する予定です。さらに、600回の観測を予定しており、その全貌が次第に明らかになっていきます。

SPHERExの研究成果は、今後の宇宙研究において非常に重要な役割を果たすと期待されており、新たな科学の扉を開くことでしょう。