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ニコンミュージアムが10月12日(土)にリニューアルオープン

2024-10-09

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株式会社ニコンは10月9日(水)、東京都品川区西大井の新本社内にリニューアルしたニコンミュージアムを公開した。10月12日(土)からの一般公開に先立って行われたオープニングセレモニーでは、同社の歴史と最新技術を融合させた新たな展示コンセプトが明らかにされた。

ニコンミュージアムは1917年の創業以来、ニコンに関連する光学技術や精密技術の歴史を紹介する企業博物館である。2017年7月にミュージアム創立100周年を記念した改装が行われ、今回の新本社移転に合わせてさらにリニューアルされた。

新たなミュージアムでは、約1,300点の技術や製品が、エントランス、インダストリー、コンシューマー、サイエンスの4つのゾーンに分けて展示される。特にコンシューマーゾーンでは、カメラ展示ケースが旧ミュージアムの15倍から27倍に拡大し、ニコンの歴史やレンズを展示している。

展示されているカメラには、1948年に発売されたニコンI型をはじめ、1959年のフィルム一眼レフカメラNikon F、1999年のデジタル一眼レフカメラD1と最新のミラーレスカメラZ9まで、ニコンの歴史を物語るモデルが並んでいる。

さらに、F、F2、F3の各種モデルや、NASAに提供されたカメラ、製品化に至ったプロトタイプをテーマにした展示も行われている。

タッチ&トライコーナーも設けられており、F3などの超望遠レンズの組み合わせや、ニコンSPなど実際に操作できる体験が提供されている。

一般に公開されたリニューアルオープンについて、品川区長の森田裕氏は「多くのニコンファンとともに、地域の区民の皆さんが多く訪れ、愛される施設となることを願っている」と期待を寄せた。また、「区内の各学校の生徒たちによる見学、利用などの連携についても期待をお寄せしたい」と述べ、教育的側面も強調された。

ニコンミュージアム館長の中嶋良久氏は、「単なる製品展示ではなく、ニコンのアイデンティティである『伝統と革新』を感じてもらえる場所にしたい」と語った。さらに、「若い子供たちに科学を学ぶ心を育み、既存の伝統との連携も図りたい」と、教育的な取り組みへの意欲を示した。

リニューアルしたニコンミュージアムは、単なる企業展示の場ではなく、日本の光学技術の発展に寄与してきたニコンの歴史と専門知識を感じることができる文化施設として注目されている。新たな展示内容とともに、多くの来場者が訪れることが期待されている。