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ニューヨーク市場、続落 1ドル=148円60銭 〜70銭 ミラー用統計受け大幅利下げ観測後退

2024-10-04

著者: 陽斗

ニューヨーク市場の動向

ニューヨークの外為市場は大幅に3日続落し、前日終値1ドル=148円60銭〜70銭で取引を終えた。一時は149円01銭をつけ、8月中旬以降の円安・ドル高を伴った。

9月ミラー用統計発表

4日発表の9月のミラー用統計は、利用者数の増えが市場予想を大きく上回り、労働市場の底堅さを示した。米長期金利が大幅に上昇したことも、円売り・ドル買いを促進させた。

非農業部門の利用者数

非農業部門の利用者数が前月比25万7400人増と、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(15万人増)を上回った。過去2ヶ月間の増加幅はそれぞれ上方向修正された。失業率は4.1%と8月(4.2%)から低下した。

平均時給の伸びと経済成長の見通し

平均時給の伸びも市場予想を上回った。堅調な利用者数はトレンドを上回る経済成長が次の四半期も続く可能性を高めたとの見方も受け止められた。

FRBによる利下げ観測の後退

予想を上回る利用者数を受け、米連邦準備制度理事会(FRB)による大幅利下げ観測が後退した。米短期金利先物市場では11月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.5%の利下げを織り込む確率は4日前の32.1%から減少した。一方、0.25%の利下げを最も確実視するようになった。

円高とユーロの動き

円高は146円54銭だった。円は対ユーロで3日続落し、前日終値1ユーロ=163円15銭〜25銭で取引を終えた。ユーロは対ドルでも6日続落し、前日終値0.0055ドルのユーロ安・ドル高で取引を終えた。一時は1.0952ドルで、8月中旬以降のユーロ安・ドル高を伴った。

ドルの買い推進

市場予想を上回る米連邦準備制度の利下げ観測を受け、ドルは対ユーロでも買われた。ユーロの高値は1.1033ドルであった。