世界

ノーベル生理学・医学賞に関わるRNA発見:日本からの新たな展望

2024-10-07

著者: 海斗

スウェーデンのカロリンスカ研究所は7日、今年のノーベル生理学・医学賞を、米国のスティーブン・マシューズ博士と、ミハイル・ハーバード博士に授与することを発表した。両氏は、それぞれ短い「マイクロRNA」と呼ばれる分子が遺伝子を制御するメカニズムを解明した。

短いマイクロRNAが正常に機能しないと、先天性の難聴や骨格的障害、がんなどに関与することが明らかになっている。これまでの研究では、遺伝子の標識として知られるDNAに基づく情報を、必要な部分がメッセンジャーRNA(mRNA)に転写し、それを基にたんぱく質が合成されていることが分かっていた。

しかし、RNAの役割はこれに留まらず、特にmRNAとの相互作用によって遺伝子の発現を制御する重要な機能を持つことが最近の研究で明らかになった。これにより、細胞の成長過程や異常が示された。実際に、2013年には、特定のmRNAと異なる短いマイクロRNAがあることが報告されている。

この発見によって、数千種類を超えるマイクロRNAが特定され、病気との関連性が注目されています。特に、がんや心血管疾患に関連する研究が進行中であり、今後は診断や治療法の開発に貢献する可能性が期待されている。

また、授与理由として「マイクロRNAの発見と転写後の遺伝子制御に与える影響」が挙げられ、ノーベル賞に選ばれることがこの分野の発展に拍車をかけることでしょう。

その授与式は12月10日に行われ、授与金は1100万スウェーデン・クローナ(約4億7000万円)で、サイエンス界の新たな注目を集めています。