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ノーベル文学賞の韓国さん、会見しない意向 父が代理に取材応じる | 毎日新聞

2024-10-11

著者: 健二

2023年のノーベル文学賞を受賞した韓国出身の作家、ハンガンさん(53)は11日、メディアの取材に父が代理として応じ、「娘の文体はどんなに繊細で美しくても残念ながら悲しい」と語った。

ハンガンさんは、当初記者会見を行う意向もあったが、ロシアによるウクライナ侵攻やパレスチナ自治区ガザ地区の戦闘で「毎日多くの死があるのに、何が楽しくて記者会見をするのか」と考え、会見をしない方向で考えているという。このため、父が代理に取材に応じた。

また、父は「韓国語には韓国語ならではの独特な感性がある」とし、志を同じくする翻訳者に対しても「作品が世界的に知られるためには良い翻訳者に会わなければならない。翻訳者が娘の文体の繊細さと美しさ、そして悲しい感情を伝えることができれば良い」とコメントした。さらに彼は、娘の作品が国際的に評価され、数々の賞を受けられるようになった背景には、数々の翻訳者の努力があったことも強調した。

ハンガンさんは、作品の中でしばしば孤独や疎外をテーマにしており、特に現代社会における人間関係の希薄さを描写しており、それが多くの読者の共感を呼んでいる。彼女の作品は、これからもさまざまな国で翻訳され続け、多くの人々に読まれることが期待されている。

【スール日下元美】