NTTドコモは15日、スマートフォン向けの話題作「MUGENUP」（ムゲンアップ、東京都・新宿）を買収したと発表した。これにより、15日付で全株式を取得し、完全子会社化した。MUGENUPは、アニメ、ゲーム、VRなどのコンテンツの制作を行うスタジオで、特に「絵巻物」のような魅力的なビジュアル制作で知られている。

買収額は非公開だが、MUGENUPは45万人のクリエイターが登録する国内最大規模の「絵巻物」制作スタジオを運営している。アニメーション業界の実績も豊富で、過去に数多くの人気作品に関与してきた。今後、MUGENUPはドコモの強力なネットワークを活用し、より多様なコンテンツの開発を目指す。

ドコモは完全子会社化を通じて、知的財産（IP）の創出に力を入れる方針だ。自社の電子書籍配信アプリ「dブック」を通じて、MUGENUPが制作したコンテンツを展開する可能性が高い。また、アニメ原作やドラマの制作にも取り組むことで、新たな収益源を確保しようとしている。

さらに、デジタルコンテンツ市場が急成長を遂げる中で、MUGENUPの専門性を生かし、独自のクリエイティブなプロジェクトを展開していく。業界の変化に対応し、最先端の技術を取り入れたコンテンツ制作を進めることで、今後のビジネス拡大を図ると期待されている.