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欧州市場の主要指標11時半、欧州株が上昇、中国の追加対策に期待 銅先物も堅調

2025-03-24

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【NQNロンドン=斉山道子】24日午前の欧州市場で主要な株式相場は上昇している。一部報道によると、米政府が貿易相手国に同等の関税を課す「相互関税」に対して柔軟な姿勢を示す可能性が意識され、市場の過度な心理感が和らいでいる。中国で追加の景気対策が打ち出されるとの期待も投資家心理を支えている。

銅の先物相場が堅調に推移し、英アングロ・アメリカンなど資源関連銘柄に買いが入っている。米関税政策の影響で銅の供給が逼迫しないとの見通しは根強い。在中国の経済政策における要請減退への不安も和らぎ、銅先物の買いに繋がった。

英国時間11時半時点で欧州主要株式600社の時価総額は前週末比40.2%上昇し、ドイツDAXは同0.6%上昇、フランスCAC40は同0.3%上昇している。イギリスFTSE100種総合株価指数も同0.2%上昇しており、強い水準で推移している。

銅は、国際指標となるロンドン金属取引所(LME)の銅3カ月先物が1トン当たり10,001ドルを超え、705カ月ぶりの高値圏を推移している。アルミニウム3カ月先物も上昇した。ロンドン金属の金現物価格は1トロイオンス926ドル前後に小幅上昇している。ロンドン原油市場(ICEフィューチャーズ)で北海ブレント先物相場は1バレル72ドル台に上昇した。

ロンドン市場外為市場でユーロは対ドルで上昇し、1ユーロ=1.0840ドルで前週末の英時間16時時点に比べ0.0040ドルのユーロ高・ドル安で推移している。欧州株式市場の上昇を背景に、投資家がリスク選好姿勢を強めた結果ややユーロが買われる動きが出ている。ポンドも対ドルで上昇し、1ポンド=1.2950ドルで同0.0060ドルのポンド高・ドル安となっている。さらに、今後の経済指標の発表や中央銀行の政策決定が注目されており、市場関係者はその動向に警戒を強めている。

市場では、今後の地政学的リスクやインフレ圧力に関連するニュースが重要視されており、特に中国の経済政策に関する発表が投資家の注目を集めている。