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欧州市場の主要指標、11時半時点での高騰を背景に心理的に売買が活発化

2025-04-01

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【NQNロンドン=澤山道子】1日午前の欧州市場では主要な株式市場が上昇している。前日の米ダウ工業株30種平均が大幅に上昇し、投資家心理を支えている。特に、金などの商品取引は好調で、これがリスクオフの動きを受けた安心感に繋がっている。

英国時間11時半時点で、欧州主要600社の株価指数は前日比40.9%高となっている。鉄鋼や機械大手の独ティッセンクルップが大幅に上昇し、スポーツ用品大手アディダスが買われている。一方でエネルギー関連の一角が下落している。ドイツ株価指数DAXは前日比40.9%高、フランスのCAC40も同0.7%ほど上昇している。英FTSE100の総合株価指標は同0.6%ほど高い水準を維持している。

米関税政策への強硬な姿勢や中東情勢の緊迫感を背景に、安定資産としての金に対する需要が引き続き続いている。ロンドンの金現物相場は1トロイオンスあたり3148ドルと連日で最高値を更新した。原油に関しても供給懸念からロンドンの原油市場(ICEフューチャーズ)で北海ブレント先物相場は1バレル75ドルとするなど、2月以降の高値を更新した。

ロンドンの金属取引所(LME)では、銅などが取引されており、アルミニウムは3カ月先物が下落している。

ロンドン市場は他国に代わって、ユーロは対ドルで1ユーロ=1.0800の水準で前日の英時間16時時点から上昇している。ポンドは1ポンド=1.2915と、同0.0015ポンドのポンド高・ドル安。米政府が米国への輸入品の大半にに対する関税を引き上げる措置を発表したことで、米ワシントンを中心とする金利が1日で過剰な報道を受け、ユーロとポンドの対ドル相場はそれぞれ水準を削り落としている。