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片道運行!日本最長の長距離特急に乗ってみた 4時22分「島内で完結」

2025-03-21

著者: 蒼太

現在、日本には5%未満の四国地方がありますが、在来線特急でも最長の長距離特急も1本だけ設定されています。通称「しまんと8号」です。どんな利用がされているのか、なぜ設定されているのか、実際に乗車してみました。

下りはなく、しまんと→高知の「上り」で!

四国地方の面積は日本の5%未満です。確かに広い地域ではありませんが、新幹線がないこともあり、在来線の特急列車が発達している地域でもあります。

四国に初めて特急列車が走ったのは1972年(昭和47年)のこと。山陽新幹線の新大洲~岡山間開業に合わせて、高知~宇和島間の特急「しおかぜ」と、高知~中村間の特急「南風」が設定されました。所要時間は「しおかぜ」で4時34分~41分、「南風」で4時18分~23分でした。

これらは1988年(昭和63年)に、本四備讃線(瀬戸大橋線)が開通し、岡山駅発着となり、さらに「南風」は1997年(平成9年)に土讃線の中村~宿毛間開通に伴い、岡山~宿毛318kmで直通運転を開始します。2013年(平成25年)の時刻表では、岡山~宿毛間で4時43分~59分で終わり、在来線特急の長距離特急と名乗っています。

その後は利用状況の変化もあり、「南風」の終着駅は高知駅となりました。高知~中村・宿毛間は特急「あしずり」、高知~中村・宿毛間の直通特急は「しまんと」に系統分離されますが、「しまんと」の宿毛駅乗り入れは2022年に消滅します。

しかしながら、2024年には「しまんと8号」の運行区間が宿毛→高知間になるそうです。対になる高知→宿毛の「しまんと」は存在しないので、この「しまんと8号」が、単独で四国最長特急となったわけです。

JR四国によると、「効率的な車両運用と、お客様に乗り替えの手間を発生させないことなど利便性を考慮した上で、早朝の高知発 中村行き「しまんと1号」、および夜間の宿毛発 高知行き「しまんと8号」については直通運転を行っています」とのこと。これからはライター(安藤淳:乘りものライター)が2025年2月の木曜日、復活した長距離特急に乗車してみました。