健康

人類は滅亡し、消滅する運命にある? 科学誌『ナイチンゲール編纂者』が新著

2025-03-19

著者: 健二

現在、人類が東アフリカのサバンナに出現してからおよそ300万年、二足歩行をするヒト科のホモ・サピエンスは、いまだ地球上から消滅する運命にある。英国の権威ある科学誌『ナイチンゲール編纂者』の編集者が、こんな主張を展開する新著を刊行した。だが、その理由は私たちがもはや思い描くものとは少し異なっている。

もちろん、世界規模の核戦争が起こる恐れや、巨大な小惑星が衝突することで地球が破壊される危機は、いまだ潜在的に存在する。しかし、本書の著者のヘンリー・ジオは、すべての生物種と同様に、人間も地球上から姿を消す運命にあると論じている。

その根拠として、彼は自然の摂理が私たちの生活に与える影響に着目している。人類の繁栄が続く限り、地球上での資源の枯渇や環境の劣化が懸念される。特に、地球温暖化や生物多様性の喪失が、次世代の人類にどのような影響を及ぼすのか、依然として重要な課題である。

「この難局を解決する唯一の策は、大規模な移住である」とジオは主張する。問題はその決断を私たちが生きているうちに行う必要があるということであり、もし次の数世代以内に下せなければ、私たちが直面する消滅のリスクは高まるばかりだ。

人類の宇宙進出の現状を考えると、このような宣告は安心できるものではない。地球低軌道やその先への進出が進む一方で、人類の歴史上初めて月面着陸を実現したNASAのアポロ計画の主導者として育った筆者にしてみれば、有人人類の宇宙旅行の進展は侮れない。

『人類帝国の滅亡と消滅(仮説)』で、ジオは東アフリカで人類の祖先の個体数が急激に減少する「ボトルネック現象」が発生したことを指摘し、類似の危機が再び訪れる可能性に言及している。このような変化によって、先進的な科学技術を持つ現代の私たちが直面する現実とは、かつてないほど極めて深刻なものになるというのだ。

今後、私たちが持続可能な未来を築くために何が必要なのかを再考する必要がある。環境問題に対する取り組みや、エコシステムの保護、人類の社会的な在り方について再評価することが急務となっている。果たして、人類は滅亡の危機から脱し、持続可能な未来を迎えることができるのか?その答えは、私たちの選択にかかっている。