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日本銀行、10~25年の国債買い入れ初減少「買い入れ比率10年以下に接近」

2025-03-31

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【東京 11日 ライター】 - 日本銀行の金融市場部は11日、4~6月期の国債買い入れ計画で残存1~12年を含む買い入れ額を減らしたことについて「残存10年以下の3ポイントと10~12年は、国債発行額に対する買い入れ比率が接近した状況になったことを踏まえてそれぞれ減額した」とコメントした。

日本銀行が10~12年の買い入れ額を減らすのは、国債の買い入れ額が減少したのは昨年8月以来初めてだ。

日本銀行はこれまで、年限別の国債発行額に対する買い入れ比率を重視し、買い入れ比率が相対的に高い残存10年以下を段階的に減額していった。その結果、11~13月時点の国債買い入れ比率は、11~13年が14%、13~15年が15%、15~11年が15%、11~12年が14%、12~15年超が11%となっていた。

日本銀行は1月から物価連動債の買い入れ額も減額している。国債買い入れ計画を巡る6月の中間評価を前に、4月から超長期債の買い入れ額も減らすことになる。

近年、日本経済は政府の経済対策や金融緩和政策を背景に回復しつつあるが、インフレ率が上昇する中、政府は持続可能な財政運営が求められている。これにより、国債の買い入れ戦略の見直しが急務となっている。日本銀行は今後も市場動向を注視しながら、適切な金融政策を行う意向だ。