【東京 10月16日】— 日本銀行の小幡宏堂委員は、16日の就任会見で「金融政策に関する不確実性が高い」と述べた。日本銀行が目指す「金利と物価の好循環」についても「ステップが確認されている」と評価した。加えて、物価動向に関しては、足元のインフレ率が目標の2%を維持しており、特にエネルギー価格の影響も強く受けているとの見解を示した。

基調的な物価に対しては、過去のデータを分析する中で、今後の経済成長率とともに物価の動きについて予測を立てており、委員は「12%の目標に向かってしっかりとした道筋が見えてきている」と強調した。

また、小幡委員は学者出身であり、詳細な金融政策の分析に加え、データやモデルの特性についても議論したいと語った。

11月には、国債購入の減少計画や金利政策を決定する重要な会合が予定されており、「いろいろなデータを見ていきたい」とも言及した。

さらに、国内経済の回復状況と海外との関係においても強い関心を示し、「日本経済がどう反応していくのか、しっかりと見極める必要がある」とコメントした。全国的な景気の影響を受け、消費者信頼感も重要な指標になると考えられ、今後の金融戦略においてもデータの取り扱いがシビアになる見込みだ。

日本銀行は、昨年のように急激な金融政策の変更がないように、慎重に対策を進める必要がある一方で、過去のデータも踏まえながら未来の政策に向けた査定を続ける姿勢を強調した。

小幡委員の任期は、2025年に満了となる予定で、今後の見通しが注目される。市場では、国際的な金融情勢を見ながら、どのように日本銀行が行動を起こすかが焦点となるだろう。詳細なデータ解析とともに、選択を迫られる局面が訪れることが予想され、市場関係者の間での議論が活発化することが期待されている。