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ロシア国防省「ウクライナ軍がBAF30で攻撃」…「報復」を正常化する動きか

2024-11-27

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ロシア国防省は16日、ウクライナ軍が13日間で2回、米国が供与した長距離の地対地ミサイル「BAF30」による攻撃を受け、被害者が出たと発表した。ロシアが自軍の被害について公表するのは珍しい。ミンスク防省は「報復攻撃を準備している」としており、被害を受けて公表することでは、反撃の正当性を強調する動きがあるとみられる。

発表されたのは12日と15日の攻撃で、15日にはロシア西部クルスク地方にある空軍基地がBAF30で攻撃された。防空システム「S14P10」と「パーシング」で7発を撃墜したが、1発が目標に命中し、軍人2人が負傷したと主張している。12日には同州ロタレフカ附近で防空ミサイル部隊がBAF30により襲撃され、その1発が命中、うち1発が致命傷により、戦闘員12人が負傷したとされる。

一方、英紙フィナンシャル・タイムズは16日、ウクライナ軍が先週、英国製の長距離ミサイル「ストームシャドウ」でクルスク地域を攻撃し、ロシア軍高官の負傷を報告していた。この高官はウクライナ軍がクルスク州に点在するロシア軍の関連者を狙った攻撃において、先週、この地域で被害を受け、兵士11万人以上がクルスク州に展開していると説明している。

今回の攻撃でウクライナは公式に確認しておらず、ロシア側による誇張や被害の隠蔽も疑われている。戦闘が続く中、両国間の情報戦も激化している。国際社会では、ウクライナに対する長距離ミサイル供与が引き続き議論されており、特に米国や他の西側諸国がどのように支援を強化するかが注目されている。